足のこむら返りと糖尿病

こむら返り(足がつる)は、ふくらはぎなどの筋肉が不意に強く収縮することで起こる症状です。健常な方でも起こる症状ですが、糖尿病の方に起こりやすい傾向があります。特に夜間に頻発する場合や、安静時にも起こる場合には注意しましょう。
足のこむら返りでお悩みの患者様、特に糖尿病や血糖値が気になる方は、糖尿病専門医のいる箕面市・箕面萱野駅のながい内科循環器内科クリニックにご相談ください。適切な検査と治療で症状の改善を目指します。
足のこむら返りが起こる原因
糖尿病に関連する要因
末梢神経障害
糖尿病により神経が障害されると、筋肉を制御する信号が乱れます(糖尿病性神経障害)。その結果、不規則な筋肉の収縮が起こり、こむら返りの原因となります。
血流障害
糖尿病は血管を傷つけて、手足の血流を悪化させます。筋肉組織への酸素や栄養素の供給が不足すると、筋肉がけいれんを起こしやすくなります。
電解質異常
高血糖状態は多飲多尿を引き起こし、尿とともにマグネシウムやカリウムなどのミネラルが失われやすくなります。体内の電解質バランスが乱れることで、筋肉の過剰収縮を引き起こします。
脱水・ミネラル不足
水分やマグネシウム、カリウム、カルシウムなどのミネラル不足は、筋肉の正常な機能を妨げ、こむら返りを引き起こします。夏場などの汗をかきやすい環境で起こりやすいのはこのためです。
筋肉疲労
過度な運動や長時間の同じ姿勢は筋肉に負担をかけ、こむら返りのリスクを高めます。
糖尿病に関連する足のこむら返りの特徴
就寝中の発生
糖尿病の方の場合、就寝中に足のこむら返りが起こることが多いです。就寝中は長時間同じ姿勢となることが多く、血行が悪くなるために起こります。頻繁なこむら返りは睡眠の質を低下させる原因となります。
随伴症状
足先の冷感
神経障害や血流障害により、足先が冷たく感じることがあります。
しびれ
こむら返りとともに足先のしびれが持続する場合、神経障害が進行している可能性があります。
傷が治りにくい
血流障害により、足の傷や潰瘍の治りが遅くなることがあります。傷がなかなか治らない場合は、糖尿病の血管合併症を疑う必要があります。
足のこむら返りの検査
血液検査
採血を行い、血糖やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の値を調べます。これらに異常がある場合は糖尿病が疑われます。同時に電解質のバランスもチェックし、これらが不足して足のこむら返りが起こっていないか確認します。
動脈硬化(ABI)検査
足首と上腕の血圧比を測定することで、足の動脈血流を評価します。
足のこむら返りの治療・予防
糖尿病の管理
糖尿病による足のこむら返りの場合は、血糖値のコントロールが最優先となります。適切にコントロールできれば、徐々にこむら返りが起きにくくなります。
血糖コントロール
足のこむら返りの根本的な改善には、適切な血糖コントロールが重要です。HbA1c7%未満を目標に、食事療法、運動療法、薬物療法を組み合わせて管理します。
神経障害治療薬
糖尿病による神経障害が原因の場合、神経機能を保護する薬剤を使用することもあります。
足のこむら返りが起きた時の治し方
足のこむら返りが起きた際は、以下を順に行うことで素早く痛みを抑えられることがあります。急に筋肉を動かすと余計に悪化しますので、慌てずにゆっくり行いましょう。
予防のためにできること
適切な水分補給
脱水状態になるとミネラルも失われやすく、こむら返りのリスクが高まります。こまめに水分補給をしましょう。ただし、腎臓に問題がある場合は医師に相談してください。
体を冷やさない
体が冷えると足のこむら返りが起きやすくなります。シャワーだけで済まさず湯船に浸かり、冷たいものばかり飲まないようにしましょう。
適切な栄養補給
筋肉の動きに関連するカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを意識して摂取するようにしてください。また、疲労回復効果のあるタウリンやビタミンB1、クエン酸も合わせて摂りましょう。食事だけでなく、サプリメントなどを活用するのもお勧めです。
ストレッチ・マッサージ
ふくらはぎのストレッチやマッサージを行って血流を改善することで、こむら返りをある程度予防できます。就寝中に起こりやすい方は、夜寝る前に行うと良いでしょう。
受診のタイミング
早期受診を推奨
- 足のこむら返りで頻繁に目が覚める
- こむら返りとともに足のしびれや冷感が続く
- 市販薬を使用しても2週間以上改善が見られない
など
速やかな受診が必要
- 1週間に3回以上こむら返りが発生する
- 激痛で歩行が困難になる(筋肉の断裂が疑われる)
- 足が紫紅色に変色している(重度の血流障害の可能性)
など