⼿⾜のしびれ

⼿⾜のしびれ

手足のしびれと糖尿病

手足のしびれと糖尿病

手足のしびれは、糖尿病の三大合併症の一つである「糖尿病性神経障害」の代表的な症状です。高血糖状態が長期間続くことで末梢神経が障害を受け、手足の感覚異常として現れ始めます。

最初はしびれや軽い違和感程度ですが、進行すると症状は手足全体に広がり、痛みや感覚喪失などが生じることもあります。糖尿病で手足の切断が必要になるケースは、この神経障害の進行によるものがほとんどです。

しかし、早期発見と適切な血糖コントロールにより、症状の進行を抑えることが可能です。糖尿病専門医のいる箕面市・箕面萱野駅のながい内科循環器内科クリニックでは、糖尿病患者様の手足のしびれに対して、総合的な診断と治療を提供しています。気になる症状がありましたら、お早めにご相談ください。

手足のしびれの原因

末梢神経の異常

糖尿病性神経障害

長期間の高血糖状態によって動脈硬化が進行すると、血流が悪化して神経への酸素や栄養の供給が不足します。これによって神経細胞の代謝異常や栄養障害が起こることで、神経が障害を受けます。

アルコール性神経障害

長期かつ多量のアルコール摂取によって末梢神経が障害された状態です。手足のしびれのほかにもむくみや歩行時のふらつきなどが現れます。アルコールの大量摂取によるビタミンB1欠乏症(脚気)が直接的な原因です。

脳の病気

脳梗塞や脳出血などの脳疾患の前兆症状として、手足の感覚異常が起こることもあります。この場合、片側の手足に症状が現れることが多いです。同時に言語障害や顔のしびれを伴うこともあります。

脊髄の病気

脊椎には、脳から手足への指令を送る神経が通っています。これが障害されることで手足のしびれとして現れることもあります。代表的なものに、頸椎症や頚椎・腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などが挙げられます。

整形外科疾患

手根管症候群や胸郭出口症候群などの整形外科疾患でも手足のしびれが生じることがあります。特定の姿勢や動作でしびれが誘発されることが多いです。

糖尿病に関連する手足のしびれの特徴

進行パターンと症状

糖尿病性神経障害によるしびれの場合、手足の先端から始まり、左右対称に起こることが多いです。初期には気にならないほどの軽度な症状でも、進行すると日常生活に支障を来すほどになることもありますので、注意が必要です。

  • ピリピリ、チクチクとした痛みを伴うしびれ
  • 軽い接触でも強い痛みを感じる(知覚過敏)
  • 痛みを感じにくくなる(感覚鈍麻)
  • 熱さや冷たさを感じにくくなる(温度感覚の低下) など

感覚鈍麻による傷口悪化・四肢切断のリスク

糖尿病性神経障害によって感覚が鈍くなることで、手足の傷や火傷に気づかないことがあります。特に足の先や裏の傷は普段でも意識しにくいので、発見が遅れがちです。

傷の放置は、細菌感染や潰瘍を経て組織の壊疽(えそ:腐敗のこと)を引き起こすことがあります。特に壊疽した組織の治療は困難ですので、場合によっては手足を切断せざるを得なくなります。

手足のしびれの検査

末梢神経電動検査

末梢神経の異常の有無を調べる検査です。皮膚に電極を貼って電気刺激を与え、その反応を測定します。

腱反射テスト

膝蓋腱反射やアキレス腱反射を調べます。神経障害が進行すると、特にアキレス腱反射が低下、あるいは消失します。

振動覚検査

四肢の振動を感じる能力(深部感覚)に異常がないかを調べる検査です。音叉を四肢末端の骨突出部に当て、その反応を確認します。

画像検査

脳や脊髄の疾患が疑われる場合に行います。MRIやCTにより、神経の圧迫や損傷の有無を確認します。

血液検査

血糖値やHbA1cを調べることで、糖尿病の管理状態を評価します。なお、アルコール性神経障害が疑われる場合には、ビタミンB1濃度も重要な指標となります。

手足のしびれの治療

原因疾患の治療

手足のしびれの原因となっている疾患を特定し、それぞれに応じた治療を行います。

糖尿病

血糖コントロールが第一です。食事療法、運動療法、薬物療法を組み合わせて血糖値を一定に保つようにします。神経障害が進行している場合は、それらによる症状緩和のための薬(整腸剤や鎮痛剤など)の使用も検討します。

アルコール性神経障害

禁酒または大幅な飲酒制限が基本です。不足しているビタミンB1の補充も必要ですので、食事内容の改善と合わせて実施します。進行した場合でも、適切な治療によって症状の改善が期待できます。

脳・脊髄・整形外科疾患

原因によって治療法は異なりますが、まず保存的治療(薬物療法や理学療法)が行われ、効果が不十分な場合は手術が検討されます。特に脳の病気は発症自体が大きな危険を伴いますので、予防が重要です。

※必要に応じて連携する脳神経外科あるいは整形外科をご紹介します

生活習慣の改善

手足のしびれの原因疾患の多くは、生活習慣の影響を受けます。治療・予防の両面で、生活習慣の改善はほぼ必須です。

食事療法

栄養バランスの取れた食事を3食規則正しく摂るようにしましょう。足りない栄養素は、適宜サプリメントなどで補うと良いでしょう。

運動療法

適度な運動は血糖コントロールを改善し、血流を促進するのに効果的です。過度な運動はかえって症状を悪化させたり、怪我の原因となったりしますので、医師と相談しながら適切な運動習慣を生活に組み込みましょう。

禁酒・禁煙

アルコールは神経に直接影響を与えるため、過度な飲酒は控えましょう。また、喫煙は血流を悪化させるため、禁煙をお勧めします。

受診のタイミング

早期受診を推奨

  • 両手足に均等に起こるしびれが2週間以上続く
  • 手足の先に冷感、ピリピリとした痛みがある
  • 足の傷に気づかないことが増えた など

速やかな受診が必要

  • 突然の片側のしびれ、動かしにくさ、言語障害(脳卒中の可能性)
  • 排尿障害を伴うしびれ(脊髄の圧迫が疑われる) など
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